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某チームの秘書とマスコット

>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
某チームノ ヒショト マスコトー カイワダケ
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「ひしょさん、ひしょさん」
こんな忙しい時にこんな呼び方で呼び止めるのはあいつだけだ、まったく空気を読まないんだから。
「どうしたんだい?」
「ぼくも、かんとくみたいにブログするの。ひしょさんのほうがさきだけど……」
そういえばこいつにもブログさせるってプロジェクトで聞いたが、まさか本気でこいつが書くとは。
「そうなんだ、頑張れよ」
無難に励まして立ち去ろうとしたが、スーツを引っ張ってくる。
「ねえねえ、ひしょさんもかんとくのこと、すき?」
人なつっこく、こどもっぽいこいつの事だ。おそらく“好き”という言葉に深い意味はないだろう。
しかし、人をからかうのが好きな他の連中に言いふらされても良いように答えなければと思った。
「そうだね、優しいし尊敬しているよ」
「……そんけい?」
「そうか、わからないか……」
こいつにわかる言い方はないかと言葉を探していたが、先に口を開いたのは向こうだった。
「あのね、ぼく……かんとくといるとドキドキするの。でも、かんとくがいないとさみしいし、もっといっしょにいたいっておもうんだ。これってそんけい?」
「ど、どうかな? 違うと思うよ」

動揺を抑えられないまま答えたが、さらに動揺するような言葉が投げかけられた。
「ちがうの? でも、ひしょさんはかんとくといるとき、ぼくとおなじかんじがするよ?」
「僕が?」
「うん、かんとくがいないとさみしそう」
「そ、そうかなあ?」
何を言い出すんだという焦りで、何も言えない。いや、それとも図星だからなのか?
「そうか!ひしょさんは、そんけいっていうのしてるから、かんとくがいないとさみしいんだね」
「そうだね、きっとそうだよ」
ようやく納得してくれたようなので、ほっとして立ち去ろうとしたが、思い出したようにカメラを取り出してきた。
「あ、そうだ! ひしょさん、しゃしんとってくれる?」
「ああ、いいよ」
ブログに使う写真だったのだろう、何気なく本社の製品のPRまでしているあたり本当にこいつは天然なんだろうか?と疑うのだが…
それ以上に、あいつが監督の事を好きだったなんて!そして、僕の気持ちがあいつに見抜かれていたなんて……
でも、あいつだったから見抜けたんだろうなあ。純粋で、こどものようなあいつだから。

それから同じ人が好きなもの同士、何となく仲良くなってしまったのだが、きっかけは誰にも言えない。
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□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


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