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恋愛錯誤

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
絡みスレ読んでたら萌えてきたので、ベタですが。
「男だからじゃないからな!お前だからだ!」でひとつ。
オリジナルで、友人同士で片方が暴走している感じです。
エチーシーン有りのはずが無しです。逃げました…

「ちっくしょっ!お前だからやらせてやるんだからな!仕方なくだからな!誰が男なんかと……!」
 顔を赤くしたままの悪態には、さほど棘は感じられない。照れ隠し混じりなのは、
そのまま腕で顔を隠してしまったことからも知れた。
 もったいないなぁ、と思わずこぼしてしまっていたら、幾分上がり気味の目尻をさらに
釣り上げて拳が飛んできて、それでお終いになるだろうか。
 細いけれど筋肉のついた無駄のない体つきが、特別な意味を持って露わになっているのが、
いとおしくてしかたない。
 顔を覆っている腕を片方引き剥がすように持ち上げて唇を押しあてると、息を詰める。
 ああ、可愛いなぁ。
 内心でのみ嘆息して、言葉には出さない。最初に思わず言った時、怒りに息を止めた彼は、
次の瞬間見事に容赦の無い右ストレートで応えたのだから。背が高い自分には、わかるはずも
ないのだが、そんなに背が低いことがコンプレックスなのだろうか。背が高くたって、鴨居に
額をぶつけるだけだよ、そう言って、睨まれたこともあったか。
 片腕では隠しきれず、腕の影からこちらを伺っている目元が赤くて、頬が緩む。だから
腕を掴んだまま顔を寄せて、額にも唇を押しあてる。どこにキスされると思ったのだろう。
ぎゅっと目をつぶったのも可愛らしい。多分また、奥歯も噛み締めているのだろう。何度言っても
なかなか口を開けてくれなくて、親指を押し込んで奥歯に挟んで、ようやくちゃんとしたキスが
できた時も、真っ赤になって、照れ隠しに殴られた。
 顔を離すと、安心半分、不満半分、という表情で見上げてくる。

「キスしたいから、口開けて」
 腕を下ろして、足を軽く蹴るのが、返事だった。
 色気よりも、むきになってだろう、目をつぶって、かぱっと音がしなかったのが
不思議なくらいの勢いで口を開く。
 歯医者さんの治療じゃないんだけどなぁ。
 思いながらも、キスのために開けてくれたのは確かで、健康的に日焼けした頬を
片手で包んで唇を合わせる。
「んっ……」
 きつく目をつぶって。舌が触れると、後ろなどないのに、身を引こうとして、どうにか
踏み止まる。本当は、今すぐにでも口を閉じてしまいたいのだろう。息継ぎの仕方が
よくわかってなくて、恥ずかしいのだとかでさらに息ができなくて。
 その人が、自分の腕の中にあるということが、うれしくて仕方がない。
 すぐに肩を軽く叩かれて、ギブアップを告げられるのが惜しいが、解放してやると、
焦点の合わない目を背けて、荒い息を吐く。
「じゃあ、いただきます。……っ!ってっ!」
「なんだよ、いただきますって!いただくって!」
「ほっぺた離してから言って……」
 今日日、お母さんでもそこまでつねらないだろう、という強さで、言葉より先に
頬をつままれ、ほごほごとくぐもった声で情けなく抗議すると、まだむっとした顔で
手が離れる。

 痕になっていそうな頬をさすっていると、
「だって仕方ないだろ!俺はお前相手に勃ちそうにないし!お前挿れたいっつーし!」
どこか言い訳めいた早口で、さっき言ったのと同じ事を言う。
 好きだと言い続けて、よかったなぁ、と思う。
 最初はさりげなく抱き締めたり、それが嫌がられなくなったところでスキンシップを
過剰にしていって、冗談めかしてキスをして。
 自分がいるのが当たり前で、自分に触れられるのが当たり前にして、それから告白した。
自分でもずるいなぁ、と思う。
 答えは思った通り、「そういう風には見られない。大事な友達だから、失いたくない」。
 そばにいたら、キスしたくなるよ?キスだけじゃ我慢できなくなって、襲っちゃうかもよ?
 なんだか意地悪な気分でそう返すと、唇を噛んで黙り込んで、それっきり。
幾分よそよそしいながらも、何事もなかったように振る舞うから、少しずつスキンシップを
復活させて、好かれているから抱き締められているだけではなく、好きだから
抱き締められたりするのを許していると思いこむようにしていった。結果、こうして
すっかり裸で、息があがるようなキスをしているけれど、そういう腹積もりで
そばにいたのだと知ったら、絶交されてしまうだろうし、そうじゃなくても、そのうち
目が覚めて、離れていってしまうだろう。本当は口を合わせるキスだって嫌なはずなくらい、
潔癖なのだから。
 あとどれだけそばにいられるかわからないけれど、大事に可愛がろう、知られることのない
心の中でだけ、そっと誓う。

 しっかり体を起こして膝を引き寄せて足の甲を掴み、体育座りとも正座ともつかない
座り方で、すねたように唇を少し尖らせて、
「挿れたいんだったらさっさと挿れろよ」
これで何度目だろう、して欲しいからではなく、さっさと嫌な事を済ませてしまいたいから
言われるのは。言うからには許してくれるのだろう。どうせなら、最後までいただきたいし。だけど。
「いいや、今日は」
「いいやってなんだよ!人がいいっつってるのに!」
「いいって言ってくれたから、今日はいい」
「なんだよ、それ!」
 んー、と生返事をしながら、覗き込むような中途半端な姿勢を止めて、前に座る。
「色々させてくれたし」
 パンツの中身触らせてもらったし、途中で面倒だと脱がれてしまったけれど、
脱がせてくれたし、舐めたりしゃぶったりもしたし、少しだけだけど触ってももらったし。
 途端、後頭部に、ごつん、と鈍い衝撃があった。
「人が覚悟決めたっつーのに、変な事言ってんなよ!」
 さっさと立ち上がると、辺りに脱ぎ散らかした服を拾い上げて、せっかくのいい眺めが
覆い尽くされていく。
 あーあ、と呟くのにも振り向かず、足音を立てて部屋を出て行ってしまう。
 だけど一度許してしまったのだから、頃合いを見計らってまた、いいと言わせて
しまえばいい。一度した約束を反故にはできない性格は、よくわかっている。
次は遠慮する気もないのだし。
 好きだよ。
 聞く相手はいないけれど、一人部屋の中で、ぽつり、口にしてみて、その響きに
なんだかまた、好きになった気がした。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
下手な文章読んでくださった方、ありがとうございました。

イイカゲン スコシハ バリエーションフヤス トカ ブンショウウマクナルトカ シテミタイモノダヨorz


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