芸人 イシバシハザマ
更新日: 2011-04-30 (土) 10:30:33
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| ナマモノゲ仁ソ、意志箸狭間
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| ちょっと前のラジオに萌えてつい…
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| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ エロモナンモナシカヨ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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「兄やんに話ある」
仕事の後、ひどく真剣な目でそう切り出された。
楽屋でいまにも叫きだしそうな相方をなんとかなだめすかして、仕事場の近所にある小さな喫茶店に入る。よく打ち合わせに使う店だ。メニューも見ずにたいして飲みたくもないコーヒーを注文する。
ウエイトレスがコーヒーをテーブルに置いてカウンターの奥に去るまで、狭間は一言も喋らなかった。
ただそのつぶらな目がもの言いたげに、幾分恨めしげに見つめてくる。
「俺達、2人で一緒に東京行くんやんか」
周囲にだれもいなくなったのを確認して、ぽつりと言う。
「……せやな」
「お互い支え合っていかなあかんやん、2人っきりのコンビやんか。普通嘘とか言わへんやん」
その緊迫した声に、不謹慎にも笑いがこみ上げる。
この年下の相方は昔から少しも変わらない。
あまりにも素直で純粋で――残酷な子供だ。
「……隠し事とか、なんでするんや。なんで俺に黙ってたん?」
理由をつけるのは簡単だ。
相方と友達は違う。必要以上に馴れ合うべきではない。
なにもかも包み隠さずに接することなど不可能だ。疑似恋愛のような仲になってしまっては終わりだと自分は思っている。
だが、それは大人の理屈だ。子供には通用しない。
「お前がいきなり押し掛けてきたら困るから」
「なんで? 俺が来たら嫌なん?」
「嫌やないけど、困る」
そう言うと、明らかにそれとわかる程に狭間の顔が歪んだ。
「……兄やんなんか嫌いや」
狭間は拗ねたような声で言って、意志箸になにか小さなものを投げつけた。
見るとちぎった紙ナプキンのかけらだ。
何度も何度も投げつけてくる。気まぐれに遊んでほしがる猫のように。
「俺一人で何も知らんで、アホみたいやんか。近所とかなんべんも行って、なんでいっぺんも会われへんのやろなーって、ウロウロしとったんアホみたいやんか。引っ越したなら引っ越したって言ってくれたらええやんか……兄やんは俺のこと嫌いなんか……?」
もう言っていることが支離滅裂だ。ここで自分が吹き出したら確実に泣きわめいて怒るだろう。
「……大人にはいろいろ事情があるんや」
「どんな事情」
「子供には教えへん」
「子供扱いせんといてや」
――大人にはな、いろいろ我慢せなあかんことも、秘密にしたいこともあるんや。
「……なに泣いてんねん」
「泣いてへんわボケぇ! 兄やんのアホ!」
「お前いくつやねん」
「俺の年も覚えてへんのか! なんでそんな薄情なんや! 薄情もん! ボケカスアホ!」
いまどき小学生でもこんなストレートな罵倒はしない。
「相方に向かってひどいこと言うな、お前」
「兄やんが意地悪やからや……兄やんが悪いんや……」
やれやれ、とため息をついた。
手を伸ばして頭を撫でてやる。
「せやな、俺が悪かった」
狭間は顔を上げた。
そして、嬉しそうににっこり笑った。
その表情を可愛いと――愛おしいと思うことが、いいことだとは思えなかった。
「もう、隠し事とかなしやで」
「わかった」
「仲直りしたら腹減ったわ。兄やん、ラーメン食べにいこ」
「またラーメンか。ほんま好きやな」
呆れて言うと、狭間はさらに幸せそうに目を細めた。
「でも、兄やんの方がもっと好きや」
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| | | | ∧_∧ 3/1ってなんだよ1/3だよ……
| | | | ピッ (・∀・; ) お目汚しスマソ
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