ホーム > 15-140

ヤンキー母校に帰る ワンコ生徒×ヤンキー先生

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  なつドラ・矢ン凹でワンコ生徒×矢ンキー先生
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  再放送で萌えたので投下
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ケッコウキンチョウスルナコレ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 夜の嘉内下宿の食堂テーブルに吉盛と俺は向かい合って座っていた。現在俺はむちゃくちゃピンチな状況だ。
「透、お前なんで他のクラスのヤツとケンカなんかしたんだ」
 吉盛に何度尋ねられても、俺は絶対口を割らないと心に決めていた。
「まーた謹慎だぞ…お前そんっなに牛の世話が好きなら将来牧場でもやるかぁ?」
 挑発されても、何も言う気はねーぞ吉盛。
「一体どうしたんだ、全部言ってみろ」
 吉盛がこういうことを言う時、いつも怒った顔はしない。
 ただじっと俺を見つめて、それで吉盛自身が気付いてるかどうかはわかんねーけど、少し……ほんのちょっとだけさびしそうな顔をする。
 多分マジで悲しいんだと思う。吉盛単純だから。そんでそれを見てしまうと、俺は途端に全部ゲロしそうになっちまう。洗いざらい吐いて。"ごめん"ってその頭をぎゅっと抱きしめたくなる。
(けど、今日はそうはいかねー)
 俺の決意は変わらない。何言われても喋る気はねーから、ただ下を向いた。
「ったく……だいたいお前また最近ちょっとイラついてたよな」
 そんなん見られてたんならなおさら何も言うわけにはいかねーし。
「言わなきゃなんも伝わんねーぞ」
 ……だから伝わっちゃまずいんだって。
「お前が話すまで逃がさねーからな。俺がしつこいってのはお前が一番…」
「いいよ別に」
 何も話さねーって決めたのに、つい口から出ちゃったけど。
「ばーか、よくねーから俺たちこうやって話し合ってんだろ?」
 いいよ別に。俺は本当にいいんだけどな、それで。

 気が付いたらもう朝が来てた。俺は食堂のテーブルに突っ伏したまま寝こけてた。
 あわてて身体を起こすと吉盛はいなくて、代わりに俺の肩からずるりと毛布が落ちた。
(……吉盛)
 吉盛は、本当に徹夜で俺と顔を突き合わせていた。
 もうここにいないところを見ると俺が寝ちまった後、自分のアパートに戻ったんだろう。
 テーブルの上に目をやると、メモが置いてあった。
"透へ 今日は寮で謹慎してろ 学校終わったらまた来るから首洗って待っとけ"
「相変わらず無駄に張り切ってる字」

 東京に逃亡した俺を吉盛が追っかけてきた時のことを思い出す。
 あん時の俺は、本当に一人ぼっちだった。親に捨てられて。ボコられて痛くて寒くて動けなくて。
 でも俺の周りにいたどんな大人も教えてくれなかった、"俺は一体どうしたらいいのか"ってのを、あの牛丼屋のタマゴサービス券だけが教えてくれたんだ。

 そして二日目の夜が来た。吉盛も予告どおりに嘉内下宿に来た。
 やっぱり食堂で顔を突き合わせてる俺たち。でも何故か吉盛からケンカオーラは消えていた。
「透、聞いたぞケンカの理由」
「えっ」
 つい身体がブルった。マジかよ。
 ムスっとした顔を作っていた吉盛の顔が、我慢できないみたいなニヤニヤ笑いに変わってく。
「……俺の悪口言ってたやつとケンカしてくれたんだって?」
(……チッ)
 考えてみりゃそりゃバレるよな、ケンカには絶対相手がいるんだし。
「お前もなかなか可愛いとこ……」
「バカヤロ!アーアーうっせぇうっせぇ!」
 だからニヤニヤすんじゃねぇっつの!
「勘違いすんなよ!俺はただ3-Cがバカにされたみてぇだったからっ」
 俺が嫌々顔を上げると、吉盛の顔は真面目な顔に戻ってた。
「でもな、暴力は暴力だ。わかってるよな」
 吉盛がまたあの顔をする。俺の負けは決まってるようなもんだ。
「うん……ごめん先生」
「よし、明日職員室来い、相手の生徒と話し合いして、それから二人仲良く謹慎の舘行きだ」
「……ハイ、じゃあそゆことで、オヤスミナサーイ……」
 俺はもうこれ以上ボロが出すのが嫌だった。早々に立ち上がって自分の部屋へ帰ろうとしたけど、ちょい待て、と吉盛に襟首を掴まれた。
「なにすんだよ!」
「待て待て、まだだ」
 やべぇ。
「何がだよ!もう話は終わったろ?!」
「お前がここんとこずっと機嫌悪かったのは、ケンカのせいじゃないだろ」
 吉盛にぐるりと正面を向かされ、逃げられないように両肩をがっしり捕まれる。顔が迫ってくる。

「言えよ透」
「やだ」
 そんな、真っ黒くて水っぽい目でじっと見んなよ。
「なにそんなにいらだってんだ」
「うっせ」
 マジでうっせんだよ、ほっとけよもう!
「とお……」
 柔らかい感触と、タバコの匂いがした。
 擦り切れそうなぐらい胸が痛くなったのが我慢できなくて、吉盛18で禁煙したなんて嘘ばっか、とかどうでもいいこと頭ん中で唱えてた。
 こんなことしたって、意味ねー。なんでこんなことやっちゃったんだろう俺。
 唇が離れた後も、吉盛はしばらく呆気に取られて俺の顔を見てたっぽい。顔上げなくても気配でわかる。
 俺といえば吉盛に肩を捕まれたまま、床を見てた。首から顔がマジ燃えてるかと思うぐらい熱い。
 不意に吉盛の手が肩から離れた。何か話そうと息を吸う音が聞こえた。
「とお……」
「見ちゃったんだよ俺!」
「見たってなにが……」
 もういいや。洗いざらい全部しゃべっちまえ。どうせ吉盛には隠しちゃおけねーんだって、そう思った。
「……岩嵜先生が倒れた後、和斗がすげー熱出した時あったじゃん」
「…おう」
「吉盛、和斗の見舞いに来てただろ。俺、和斗の下のベッド使ってっから、下から吉盛たち見てた」
「それで?」
「下から声かけようかと思ったけど、見たら先生めちゃめちゃ心細い顔して和斗のこと見ててさ……おでこに手なんか当てちゃって……なんか……邪魔できなかった」
「だってあれはほら、あれだろ、ただ熱計ってただけで」
「違うんだよ吉盛は!」
 少しだけうろたえた吉盛の態度にまたいらだって、つい声が大きくなった。
「先生は和斗と一緒にいるときと俺らのときと全然違うじゃん。すげー和斗頼りにしてるって感じでさ」
 いつもそうだった。先生と和斗は時々目で会話して、なんか笑いあったりするし。声のトーンだって静かで優しくなる。俺の気のせいじゃないと思う。
 本当は和斗だけじゃない。クラスのみんなが吉盛を認めて、吉盛もみんなと仲良くなってって、そりゃそういうクラスってすげー楽しいし好きだけど。
 けど、吉盛はみんなの吉盛なんだなぁって。いっつもヒマ見つけては職員室行って、吉盛からかって。でも吉盛に俺の気持ちなんて言えっこなかった。今だって言えねーし。
 こんな風に思うのって、やっぱ最初にあんな出会い方しちゃったせいなんかな。

「……だからさ、そういうことだったの。これが俺のいらついてた理由。これで満足かよ」
 俺はそれ以上何も言えなくなって、吉盛に背を向けて食堂の窓際に寄った。窓開けて外の冷たい空気を吸いたかった。
「……ッカ……」
 吉盛が俺の背中で息を飲んだような、ヘンな声を出した気がしたけど、俺にはそれをいちいち気にする余裕がなかった。
「つーかごめん先生、俺今ちょっとマジでアレだから。今日はこれで勘弁してくんねーかな、明日はちゃんと学校行くから」
 吉盛は少し咳払いをした後、わかった、と言った。俺は今度こそ二階へ逃げようとしたが、吉盛のバカはやめときゃいいのに背中から追い討ちをかけてくる。
「透、お前の言う通り、俺和斗のことをいつの間にか少し頼ってた。信じてるとかいっときながら、やっぱそれは頼ってる事になるんだよな」
 うっせ、そんなこととっくに知ってるよ。構わず階段を登リ始めるけど、吉盛は話し掛けるのを止めようとしない。
「けどそれはなんつーか……俺教師のくせにすげーのめり込んじゃって、ある意味お前らと同じ考え方になっちゃうときがあるんだよな」
 吉盛の静かな声。そうだ、和斗といるときはいつもこんな感じ。
「和斗はその辺すごく冷静だから、つい同意求めちまう。こんなことじゃまずいんだろうけどさ」
 ああそうですか。和斗は大人だもんな、俺たち10代のガキと違ってさ。
「でもな、俺はお前に……」
 階段を登る足が止まる。なんだよ、言って見ろよ。
「お前は、なんだその、ほら……」
 そこで止まるなよ、と思うけどやっぱ続きが聞きたい。先生が俺ん事どう思ってんのか。
「お前は……俺の第一号の生徒だからさ、先生って一番初めに呼んでくれたのお前だから。それがなかったら俺教師続けられてたかわかんねーし」
 ……なんかすげー苦し紛れっぽい感じがするんだけど。
 でも牛丼屋の横でダンボールにまみれてた吉盛のまぬけな姿を思い出すと、いつもなんかが込み上げてきそうになる。それは何度でもふとした瞬間に蘇る。

「お前が楽しそうに学校生活送ってんの見たり、俺の前で安心していねむりこいてんの見たりすると、俺はいつでも……初心を思い出すことができるんだ」
 吉盛の初心なんて、どうでもいいんだっつーの!俺はただ……。
 もういい加減たまんなくなって、階段を駆け上がる。それでも吉盛は下からなんだかんだと言い続けてた。

「お前が100パーの力でぶつかってきたら、いつでもお前に俺の全部をくれてやる覚悟はあるんだぞ」
 とかなんとか。

 なんもわかってねーな吉盛のヤロー。
(キスだってしてやったのによ)
 俺はがっかりしたような、ほっとしたような気持ちで部屋のドアを閉めた。

「あれ透、お前朝牛乳なんか飲んでたっけ?」
 ご飯係の鉄希としては、なんだかそういうのが気になるらしい。
「うん。これから毎日飲むから」
 ふーん、と言いながら、ご飯は食う方?食わねー方?と聞くのは忘れない。
 俺がほかほか湯気の立つ茶碗を受け取ってると、和斗が食堂に降りてきた。
 俺はさりげなく近寄って和斗に質問する。
「和斗って身長何センチ?」
「188」
「あーそうなんだ……」
 俺172センチ。吉盛は177センチ。
「じゃさ、スポーツなんかやってた?」
「空手」
「あー空手、空手ねー……」
 ハードルたけーなー。マジで気合入れないと。
 あと、切実に食堂の肉の日増やしてもらいたくなった。
 とりあえず先生より背伸ばして、先生より脚速くなることから始めようって、そう思ったんだ。

 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ イキオイダケデカイタ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |

実は元893→矢ンキー先生←ワンコ生徒で元893←矢ンキー先生→ワンコ生徒前提。
気が多い矢ンキー先生。まだ9話までしか見てないけど後悔はしていない。
ありがとうございました。

このページを共有:
  • このページをはてなブックマークに追加 このページを含むはてなブックマーク
  • このページをlivedoor クリップに追加 このページを含むlivedoor クリップ
  • このページをYahoo!ブックマークに追加
  • このページを@niftyクリップに追加
  • このページをdel.icio.usに追加
  • このページをGoogleブックマークに追加

このページのURL:

ページ新規作成

新しいページはこちらから投稿できます。

TOP