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アカギ 南郷オンリー

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  アカギネタ‥‥。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  南郷さんオンリーですよ。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |

出来合いの惣菜を売る店で、あきらかに一人分よりも多い買い物をする南郷に、
中年の女店主が「いい人でも出来たんじゃないのか」と言ってからかってくる。
「そんなんじゃない」と笑いながら手を振って、南郷は自然と早足になりながら
家に向かう。
古びた木造のアパートの南郷の部屋で、待っているのだ。
(……アカギ)
今頃、畳の上にじかに座って背を丸めて南郷の読み古しの通俗小説を
つまらなそうにめくっていたりするのだろう。
それとも窓際で遠くをすぎる豆腐屋の笛の音をただぼんやりと聞いているのか。
(早く帰ってやらねばならない)
自分を待っているのだと、そう思うだけで気力が充実してくる。
アカギが現れてからのたった数日間で、南郷の人生は激変した。
あの泥沼に中をあがくような閉塞感、死の予感は跡形もなく消え、
今はどんな将来を思い描くことができる。
金もある。
すべてアカギがもたらしたものだった。

転がり込んできたそのたった13歳の恩人に、南郷は夢中になった。
(今度は俺が守ってやるのだ)
どのような素性の子供なのかはわからない。
その立ち居振る舞いからなんとなく卑しからぬ育ちが窺えたが、南郷は
「引き取り先のない孤児」とアカギの身の上を勝手に決め、無理やりに納得した。
南郷がこれからのことを「家を買う」とか「なにか商売を」とか、とりとめのない話を
夢中でする時、アカギは興味があるのかないのかわからない表情で
それでも南郷から目を離さずにたまに相槌をうったり、ときには笑ったりした。
「これからの計画」にアカギ自身も組み込まれていると察した時にだけ少し不思議そうな顔をする。
そういうときには歳相応の子供に見える。
他人に対して時に痛烈で辛辣な言葉さえ使い、けして警戒心を解こうとしないアカギが
自分にだけは油断している。
(あいつも俺が気に入っているんだ)
夜に枕を並べて眠るときには耳を澄ませなければわからないほどのアカギの寝息を聞き、
そこに本当にいるのかと不安になって手を伸ばし、その髪をなで、頬に触れ、唇をたどると、
その思いがけない柔らかさにおどろいて、おもわず手を引いた。
(あいつは俺が好きなんだ)
こんな日が明日もあさっても続くのだ。
胸のうちになにかが疼くようにわきあがり充満する。
二人の関係は弟と思うには曖昧だったし、友と言うには複雑すぎる。
この感情をなにと呼べばいいのか。

そんな夢想にふけりながら、玄関を開け狭い土間で靴を脱ぐ。
それまでの幸福な夢を信じきっていたから、すぐには部屋の空気が冷えていることに
気がつかなかった。
「アカギ?」
まるで、最初からここには誰もいなかったかのように。
居ないとわかっても、南郷はその姿を目で探す。
「…すぐ、帰ってくるさ」
少し、出かけているだけ、だ。
腹をすかせて帰ってくるから、食事の用意をしておいてやらなければならない。
行き場所のない子供なんだから。だから、必ず帰ってくる。
(あいつも、俺が、好きなんだ。…そのはずなんだ)

今はもう少年期を過ぎて青年の姿になっただろうアカギの姿を思い描く。
駅の雑踏で夜の繁華街で、いつのまにかその姿を探している。
あれから5年、まるで砂を噛むような毎日が過ぎていく。
南郷はいわゆるまともな暮らしを手に入れたが、なにかが大きく欠けていた。
夜通し街を歩いて、アカギの名を呼び、その声に涙が混じるまで探し回り、夜明けの光で
もう二度と彼が戻らないことを悟らなければならなかった朝のことを思い出す。
なにがいけなかったというのか。
ただ、無心に愛情を注いでやりたかっただけだ。
…それがいけなかったのだ、と、胸の痛みとともに思う。
彼にはそんなもの最初から必要なかった。
今頃どうしているのか。
巨万の富を得ているか。
それともギャンブルの炎に焼かれてしまったのか。
「…アカギ」
その名は誰にもとどかぬつぶやきになって、夜の空気に溶けていく。

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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 初投下ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
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南郷さんの純情なんか、めちゃめちゃにふみにじられちゃえばいいと思うんだ…。

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