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ビリヤード

中途をイメージしてましたが似て非なる感じに。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

後輩がビリヤードにはまっているとかで、俺も嫌いじゃないから一緒に行くことにした。
うまいこといくと気分がいい。
ビリヤードの球が、狙ったとおりに動いて、落ちていく。
それは決められたルートを間違いなく運行していく星の動きにも似ているかもしれない。
すべてが、なにかに決められた通りに動いているだけなのかも知れない。
……そんな、未来を見通せる悪魔の話があった気がする。

ぼんやりとそんなことを思っていたら、数日前のやりとりを思いだした。
もしかしたら奴は、俺に言わせたかっただけなんじゃないか?
だとしたら俺は、あの悪魔の思い通りに動かされた哀れな男で、俺にとっての悪魔はやはり奴なのだ。

相方には何も期待しないこと。
これがコンビを長続きさせる秘訣だそうだ。
彼は俺に何の期待もしていない。その意味で俺らは長続きしそうだった。
そもそも個人主義は京都人の性質らしいし。

「解散するか?そんなら。」

愛すべき我が相方は、お互いに絶対無いことが解りきっていることを言った。
とりあえず反論するといういつもの悪癖で、「ええよ。しましょうか。」と言ったら、
「……アホぉ」
テンションの低い声でそう言われた。
その表情は言外に、「そこはお前が宥めるところだろう」と言っている。
「解散なんて言わないでください。コンビでいさせて下さい。」
この一言を言わせたくて、彼は俺を挑発しているのだろうか。
そんなことを言って、俺を揺さぶって、何を確かめたがっているのかと思う。
コンビ間の力関係だろうか?俺は初めから全面降伏しているというのに。

「何か不安なん?心配せんでも、ちゃんとスキですよ。」

何気なく言ったと思った言葉だったが、不自然な力が入っていたかもしれない。
なんでだろうと思って、気が付いた。
「そういえば好きとか言うの久しぶりやな。」

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

とりあえず中途に萌えていた。
その痕跡を残したかった。


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