下町
更新日: 2011-04-30 (土) 14:29:12
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| モララーのビデオを見るモナ‥‥。
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 林間の熱海・罰の妄想らしいよ
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| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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熱海とは良く言ったもので……
松元はロケバスの窓から一望できる相模湾の青い海面をみてため息をついた。
「あかんやん…あれ絶対冷たいって…あかんって…」
独り言のように呟くと、「では準備整ったんで、そろそろ…」のスタッフの声に仕方がなく頷いた。
チラリとバスの一番奥の座席を確認する。
濱田はふて腐れたように、窓にほおづえをつき、眉間に皺を寄せていた。
「さっぶう…」
外に出たとたんに頬を撫でた海風に松元は肩を縮こませた。ダウンジャケットの前を手繰り寄せその場に小さく地団駄をふむ。
「今、何度くらいなん?あの、水温って」
後ろに立つディレクターは松元の問いに無情な返事をよこす。
「えー……」
冗談抜きの恐ろしい温度に、松元は口を覆って驚く素振りをすると目を瞬いた。
「死ぬんちゃうかな…」
ちょっと身体動かしとこ。
松元は小さく呟くと、波打ち際に向かって歩き出した。少ししゃがみ込んで、寄ってきた波に人さし指をくぐらせる。
途端にその冷たい感触に気持ちを萎えさせると、がっくりと肩を落とした。
しばらくそのまま波を見つめていると、いつのまにか後ろにマネージャーが立っていた。
「もう本番いけそうなんか?」
松元はゆっくりと振り返ると、ボソボソと喋った。
「いや、ちょっとまだ…カメラの準備に手間取ってるみたいで」
「……」
松元はゆっくりとロケバスの方を指差した。
「なんです?」
「あのー…あれ。濱田。準備してんのか。あいつ」
「あーはい。みたいですよ」
「あいつ、大丈夫なんかいな。風邪気味みたいやったけど…いけるって?」
そう呟く松元の問いに、「だったら御自分で聞いてみたらどうすか?」とマネージャーは心の中で思いつつ困ったように笑った。
「濱田さんも、松元さんの心配してましたよ」
「ふーん…あっ、そう」
「じゃあ、準備でき次第、スタッフの方が声をかけると思うんで」
「おう」
そそくさと去っていくマネージャーの背中をチラリと振り返ると、松元は所在なさげに波打ち際を歩き出した。
しばらく歩くと、視線の先に不機嫌なオーラを漂わせた男がしゃがみ込んでいた。
松元の気配に気付いたようだが、濱田は振り返らず海をみつめたままだった。
「船に乗せられて、あっこらへんまで連れてかれるらしいで」
濱田はそう言うと、遠くの海岸線を指差した。
「ここで俺らがゴネたらおもろいやろなぁ…」
松元の平坦な声に、濱田は鼻を鳴らすように小さく笑った。
「思いっきりな」
「ああ」
「ゴネ倒すねや」
「……どうでもええわ」
会話が途切れたのが合図のように、濱田は立ち上がると歩き出した。
どうも二人きりの空間に5分も慣れないらしい。
松元はその背中に向かって小さく呟いた。
「お前、これ分かってて卵変えたんやろ?」
「……知らん」
「俺の阿呆にそこまでつき合わんでもええで、今回みたいのは……」
「それは、俺の勝手やろ」
濱田の素っ気無い言葉に、松元は小さく息を吐いた。
この男は照れていると必ず語尾が乱暴になるのだ。
照れている。
相方の背中に、松元はそっと笑った。
「つき合い良いのは感心やで」
「あっそう」
妙に濱田が素直なので松元は照れ隠しのように素頓狂な言葉を口にした。
「おまえなー……、俺が抱かせろ言うたら抱かれるやろ」
「別にええけど」
「え?」
濱田の返事に、松元は裏返ったような声をあげた。
その時、遠くからスタッフの声が響いた。
「スイマセン!!準備できました!よろしくお願いしますー!」
松元は大袈裟に驚くと、声の方へ振り向いた。
気付けば、濱田は小さく肩を震わせていた。
走ってやってきたマネージャーに、愉快そうに呟いた。
「おい、ここにゆでダコおるで」
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ おひさしぶりです。
| | | | ピッ (・∀・ )
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