下町
更新日: 2011-04-30 (土) 19:10:09
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| 最後といいながらまた来ちゃったみたいだよ
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| エロ有なので苦手な人はスルーしてくんろ
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| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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グイと押し込むと濱田のくぐもったような喘ぎ声が漏れてくる。
はあはあと犬のように粗い息をくり返す自分の呼吸音と肌がぶつかる鈍い音と。
シンと静まった部屋の中で、ただ、それだけの音。
濱田の平たい背に浮き出た肩甲骨を汗の雫がつたい、シーツに染みていく。内股がひきつるように震え、どちらのともつかない獣じみたうなり声が聞こえてくる。
「クッ……」
腕がわなわなと震え、濱田の上体は崩れ落ちた。松元はかまわず白い尻を掴むと、強引に欲望を打ち込み続けた。
「ア、あ……」
「…っ」
「く、そ……」
何がクソやねん。おまえそんなにヨガっておいて。
「まつ、もとォ……」
「なんや」
「……おまえは……」
次の言葉を待つ前に、濱田の口から漏れる前に、恐れるように松元は乱暴にかき乱した。濱田は狂ったように悶え、喘ぎ、思考を霧散させる。細い腕、腰、背中。全てが、愛しいのか邪魔なのか、わからなくなる。
特に意味なんかなかった。ムシャクシャしていた。
東京は相変わらず、しっくりとこない。何故自分がここに立っているのかの答えさえみつからない。
よそよそしく冷たい街。肩に降り積もる疲労と、ゆっくりと心を覆う寂寥と、そして……まるで熱病にかかったような胸の痛み。
濱田は日に日に笑顔が増えていく。自分との会話に知らない名前が増えていく。
そしてため息を漏らす俺を気づかうような微笑み。言葉にならない感情で目眩がする。
その夜は魔がさした。いや、そんな可愛いものだったのだろうか?
その場限りのよくある安い打ち上げだった。全く心の奥がみえないスタッフに囲まれて飲み屋の席にいた。
注がれるままに酒を飲み干す松元を濱田は不思議そうに眺め、居心地の悪さを感じたのか、濱田もおずおずと酒を口に運びはじめた。
松元は相方である男の心の機微を熟知していた。自分が断らない酒をこの男が断るわけない。
悪魔の罠にはまるように。胃が焼けるような痛み。……おまえは、どれだけ、阿呆やねん……。
すっかり酔いつぶれた濱田の机に突っ伏した背中をみつめて暗い濁った瞳を閉じた。
泥酔したもの特有の緩くなった身体を抱えてタクシーに乗り込み、迷わず自宅の住所を告げる。
濱田の静かな吐息を数えながら、自分は狂っているのかいないのかを考え続ける。
意識のない濱田をベッドに横たえ、衣服を剥いた。ヒヤリと夜の冷たい空気が肌を撫で、ようやく濱田はその重い瞼を開いた。
「なんや……!」
自分を組みしく松元とそして自分の身体が全裸であることに、そして自分をみつめる相方の暗い瞳と、そして確かに自分に向けられたそそり立つ松元の欲望の証に…濱田は言葉を失った。
まるで神様に裏切られた子供のような目だと松元は思った。濱田は視線を彷徨わせて、泣き崩れた。
その仕種が余計に松元の心を掻きむしり怒りのか悲しみなのかわからない感情で肌を熱くさせる。
「あかん……」
啜り泣くような濱田の声。
「頼む。………たのむ。松元…」
松元は返事をしなかった。そのかわりに、目を閉じ死んだように息を殺す濱田を無理矢理に抱いた。
何度も何度も抱いた。精液を温かい直腸のなかに送り込んだ。なん度目かの射精のあと、濱田は意識を手放した。額に手をあてると物凄い熱だった。疲労とショックによる知恵熱だろう。
「子供か」
松元は動かなくなった濱田に向かって疲れたように吐き捨てた。そしてしばらくの後狂ったように笑った。眼球から流れる液体は涙だったのだろうか?
そして倒れるように眠りに落ちていった。
朝の鋭い光が瞼の裏で揺れていた。
松元は何度か目を瞬かせると瞼を開いた。その顔をじっとみつめる濱田の瞳があった。
静かに驚いていた。寝ている間にこの男に殺されているかもしれないと思っていた。いや、確かにそうなってもいいと。
言葉もなく濱田の顔を見つめ続ける松元の視線から逃れるように、濱田はそっと立ち上がった。その拍子によろけ、その場に崩れ落ちそうになる。
相当に弱っているようだった。そのことが昨夜のセックスが現実だったのだと言っているようだった。
濱田の静かな背中を眺めるうちに、どうしようもない悲しみが胸を覆った。ようやくだした声は掠れていた。
「どうする?」
松元の言葉はそれだけだった。それしか言えなかった。
「……」
こんな狂った男と、この先何を見るいうねん。そうやろう?
濱田は力なく振り返った。
「どうするて……」
濱田は今にも泣き出しそうだった。卑怯だとわかっていながら、寸でのところで堪えている。
「決めてくれ…」
松元の残酷な言葉に。濱田の瞳の奥が揺れた。暗い確信。松元は無意識に確信している。
濱田は、この男は、この幼馴染みは。俺を、裏切れない。裏切らない。何処までも。
俺を、俺という才能に、…心酔してるんだ。自惚れではない。尊いと、誰よりも信じて……。
可哀想な濱田。俺なんかに捕まってしまった可哀想な…。
逃げられないんだやろ?こわいんやろ?
あの夜から何度この身体を抱いただろう。
20代の頃の面影は薄れ…弛緩した30半ばの中年の身体。横たわるその背中に松元は面白くも無さそうに指を這わせる。
濱田がなにか呟いた気がした。そう言えばさっき何かを言いかけた気がした。
「さっきの……なんや」
松元の呟きに。濱田は無言だった。しつこく自分の背中を撫でる松元の指を邪魔そうにやんわりと振払った。
松元は別段面白くも無さそうにいつもの笑みを浮かべた。
『まつ、もとォ……』
『なんや』
『……おまえは……』
静まりかえる部屋のなかで数時間前の濱田の熱い掠れた声が頭を回る。
「さっきの、なんやねん」
松元は柄になく聞き返した。終止符を打ちたい気持ちと何も聞きたくない気持ちと。相反する感情のなかで気が狂いそうだ。
濱田はシーツに顔を埋めたままくぐもった呟きを漏らした。
「おまえ、俺を愛しとんのか……?」
初めて聞いたような濱田のか細い声だった。松元は静かに視線を彷徨わせた。答えはでなかった。
この男は俺の返事を聞きたいのか、聞きたくないのか。それさえもわからない。
俺にはなにもわからない。
ただ、濱田の笑顔が見たいと思った。自分と出会う前の、真直ぐな瞳の濱田の笑顔が。
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ なんだろう…すごく暗いっすね…
| | | | ピッ (・∀・ )
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