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不覚

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  仁D赤城山の兄弟
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  エロなし。シーンのみ
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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「こいつは……」
FCはドアを開けて眉を顰めた。
部屋がゴミ箱だ。
脱ぎ散らかされた服、車雑誌、マックシェイクのカップにハンバーガーの包み紙。
新しいタイヤホイールやら開けられて中身の散らばった工具箱。
足の踏み場どころか床も見えない。
あまり踏み込みたくない。叶うことならこの部屋丸ごと巨大なゴミ箱の上で逆さまにして
ガサガサッと全部捨て、底をぽんぽんと二、三回叩きたい。
しかしそうも言ってはいられない。
FCはため息を一つ吐くと、自分で足の踏み場を作りながらその奥にあるベッドに向かった。
今日はロングクルーズだから今のうちに少しでも眠っておけと昼過ぎからFDを寝かせたが、
時間になっても起きてくる気配がない。仕方なく起こしに来たら案の定だ。爆睡している。
「ほら、そろそろ起きろ。時間だ」
身体を軽く揺する。
ベッドの主は当然その程度では起きない。
うーん、とうるさそうに唸ったかと思うと寝返りを打った。
「こら、いい加減に……っ」
アッパーシーツを引き剥がそうと身をかがめた所で不意に腕を引かれた。
思わずバランスを崩して寝ているFDの横に手を付いた。

FCの手を引っ張ったFDはFC首に縋りつくように引き寄せる。
寝ぼけている弟にFCは苦笑すると腕を放して身を起こそうとする。
と、FDは眠ったままニパッと子供の頃のような笑いを向けたかと思うとそのまま唇を重ねてきた。
笑顔があまりにも無防備だったので、FCは一瞬抵抗を忘れた。
「んっ……んんんっ」
舌を絡められたところでFCはハッと我に返り、乱暴にFDを引き剥がし、殴りつけた。
「いい加減にしろ!」
ようやく目を覚ましたFDは目の前のキスの相手が誰であるかを悟った。
「うわあああああっっっ!」
叫び声を上げて後ずさった拍子にガンッと壁に頭を打ち付け、
涙目で頭を抑えるFDの上に剥がれ掛けたポスターがバサッと覆い被さった。
「誰と勘違いしてる」
「アッ……アニキ……」
ポスターを払いのけたFDの目の前には眉間に僅かに皺を寄せただけで表情を消したFCが静かに立っている。
これ以上ないほど深く怒っている顔だと長いつきあいのFDには一目でわかった。
「っ、ああああ、いいいい、いやっ、そっその……」
何か言い訳しようとしても何も出てこない。恐ろしすぎて謝ることすらできない。
「五分で用意して降りてこい」
FCは冬の赤城よりも冷え切った声で告げると部屋を出ていった。

狼狽えまくったFDはその時FCの耳が僅かに赤くなっていたことに全く気付かなかった。

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 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 短っ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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