Top/11-22

ピ工ーノレ×風沖

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                    |  ピ工ーノレ×沖風、今回で最後モナ
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  少し長いですが暇潰しにドゾ
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 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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人は死ぬときに走馬灯のように人生の一部始終が頭の中に流れるという。
実際死ぬときにそんな余裕なんてあるかよ?
それが正直な俺の意見だった。
しかし、今、実際に俺の脳内には「いつ見ても波乱万丈、伊達風沖」な人生ダイジェストがクルクル回っているのだった。
自分で言うのも何だが、つまらねぇ芸能人の人生を全国に放送するぐらいなら、俺の人生を垂れ流した方が大分視聴率が上がるかもしれないぐらい波乱万丈で笑えてくる。
俺の外に卵から孵化した空前絶後の美形の化物に父親と慕われ、慕われ過ぎて襲われそうになっている男が、この世界の何処に居るだろう?
おまけにピ工ーノレと敵対する化物にまで襲われたり謎の教団の陰謀に巻き込まれたり、芸能界の裏に巣食った化物と対峙するはめになったりバトル有りトラブル有り、たまに御色気有りの人生。
あ、やっぱり日曜日の朝に放送出来る内容じゃねぇ。
現実逃避に近い回想を打ち切って俺は、自分の状況を顧みた。

ずきずきと体が痛む。
自分の息遣いとか鼓動がドンドン小さくなっていくのが手に取るように分かる。

やべぇ…本当に死ぬかもしれねぇ。

他人事のような現実感に欠ける気分で俺は自分の死を感じていた。
山奥の草原の中、のどかに鳥の鳴き声が聞えるような緑の青空の下、俺は死を迎えようとしているのだった。
殆ど感覚のなくなった左半身、必死に腕を動かしてみようとするものの指先がピクリと動くだけだ。
「人間にしてはお前は十分戦ったほうだろう…?さすが彼が『義父』というだけはある」
ぞっとするような響きの異形の化物の声は平静を装っているが、その中に暗い怒りが篭っているのを俺は感じ取っていた。
俺を襲った化物は致命傷には程遠いが骨の数本は砕けているはずだった。
俺の捨て身の反撃は、しっかり化物に効いたらしい。
そして、俺たち人間を下等生物と見なしている、こいつらにとって、それは恐らく相当の屈辱であったのだろう。
「…カッコ付けやがって、膝が笑ってねぇか?アンタ?」

ざまあみろ、という気持ちを込めて無理矢理口許を吊り上げて笑ってやると化物の態度が一変した。
「人間のくせに、うぬぼれるなよッ、この下等生物がッ…!!」
紳士的な美青年の格好をして紳士的に俺に接触してきた「化物」が余裕のない、そこらへんのチンピラみたいな態度になっていくのを俺は鼻で笑う。
こんな小者が俺を人質にしてピ工ーノレをおびき出そうとしているなんて、あまりにも無理な話で笑えてくる。

それに。
「残念だけどな、ピ工ーノレはこねえぜ?」
奴は実家の「相続問題」とやらの為、実の父親、母親、妹総出で実家に連れ帰られてしまった。
無論、あいつがその気になれば家族を振り払うことは容易いことだっただろう。
だが、あいつは俺の「行ってこないと絶縁だ」という宣言にあっさりと抵抗を止めた。
「絶対帰ってきます」
そう言ってピ工ーノレがこの世界を去って既に1ヶ月が過ぎていた。
ピ工ーノレはもう、帰ってこないだろうなと俺は薄々感じていた。
あのピ工ーノレの両親が一度ピ工ーノレを元の世界に連れ帰ったら、こちら側に来させるとは思わない。
それでいい、もともとピ工ーノレは俺の息子でもなければ、この世界に生きるべき存在でもない。
俺は厄介払いが出来て清々している。
ただコブのなくなった残りの人生がこんなに短かったのだけが悔やまれるが。
まだまだ世間にはいい女がいっぱい俺を待っているというのに、こんな若さで死んじまうなんてな。
「俺をどうしようと、あいつは…帰ってこねぇよ。とんだ読み違いだったな?
インテリそうな顔してるけど、所詮人を喰う野生動物だぜ」

「そんなはずはない、お前を人質に取れば奴は必ず我々の張った罠に飛び込んでくるはずだ。
へらず口は程ほどにすることだな。お前など、奴が来るまで生きていればいいのだからな。
例えば頭だけ残した状態でも私の力を持ってすれば何日かは生きた状態でいさせられるぞ?」
勿論、その間中、胴体と頭部が切り離された痛みに襲われ続けて人間が正気でいられるとは思えないが、と化物はぞっとするような声で囁いた。
「俺は神経細いから、そんな状態になったら、きっとショックのあまり心臓麻痺で死んじまうと思うぜ?」
あ、頭だけだから心臓ないか?
あくまで軽く応じながら、実は俺はまだ反撃のチャンスを伺っていた。
往生際が悪いと思うが、頭がまだ十分に回転している間は死を感じたとしても、それを受け入れてはいけないだろう?
人間はもっと往生際悪くしぶとく生きようとすべきだと俺は思う。
カッコ悪くてもいい、この世には俺を待っているグラマーでフェロモンたっぷりなネエチャンがまだまだいっぱいいるのだ。
男として彼女たちを哀しませてはならない…!!

それに。
それに、俺は父親としてアイツを窮地に晒す訳にもいかないのだ。

「それだけの口がきけるなら頭だけでも十分だろう?
よく鍛えた男の肉体は歯応えがあるから楽しみだ。ゆっくり噛み千切って味わってやるぞ」
ぐわッと、化物の紳士的な顔が左右に裂けていく。
その隙を俺は逃さなかった。
何とか自由に動く右腕を、奴の大きな口の中にそのまま捻じ込んだ。
勿論、ただ闇雲に捻じ込んだ訳ではない。右手の先に感じる確かな手ごたえ、ビンゴだった。
先程からの戦闘で俺はこの化物の急所をだいたい割り出していたたのだ。
下手をしたら腕を喰い千切られる方法だが、不意を突かれたらしい化物は「ぐげぇ」と蛙が潰れたような情けない声を出し仰け反った。
その様子を見て俺は少し憂さを晴らした。

しかし、化物が苦しんでいるのは束の間だった。

「この人間めぇ…死んだほうがましだと思うぐらいの苦しみを与えてやる…」
本当のところ、その鬼気迫る形相を見た瞬間俺は自分の死を悟ってしまった訳だが、それでも俺は簡単に負けを認めて怯えるのが嫌で減らず口を叩いてやった。
「ちょっと痛い目にあっただけで我慢が足りない子だな?
お前と同類でも、うちの子はもっと御行儀がいいし我慢強いぞ?」
お前がピ工ーノレと張り合おうなんて到底無理な話だぜ?

「おっしゃる通りです」
俺の言葉に答えたのは化物ではなかった。

ピ工ーノレ。

「遅くなりました」
茫然とする俺に一礼してピ工ーノレは化物を冷ややかな目を見据えた。
「父さんに悪意を抱いた者を僕は許さん」
聞いている方が赤面してしまうような恥ずかしい台詞だが、こいつは何時も真剣である。
そして、その後は食事中の人がいたら気分が悪くなるような光景だったので、基、いちいち報告するのも疲れてきたので割愛するが一瞬の出来事だった。
とりあえず、俺はピ工ーノレは同類には容赦ないということだけは再確認した。
後、やっぱり、この化物とピ工ーノレのレベルが段違いだということも。

そして足元で粘液と化した化物には一瞥もくれずピ工ーノレは俺に足早に近寄ってきた。
「お前…、何で…?」
ピ工ーノレの実の両親の口調じゃあ、実家の方は相当混乱しているらしく、到底戻れない状況のはずだ。

「天気の良い日に父さんとキャッチボールをする約束でした」
だから、帰って来ました、とピ工ーノレ。

そして骨の砕け散った左半身に負担がかからないように、そっと俺の体を抱き起こすとピ工ーノレは無言のまま上着を引き裂く。
「ちょッ、お前ッ…」
思わず焦って動く方の手でピ工ーノレを押し返す俺の、その指先をあくまで柔らかく掴んだ。
「早急に手当てが必要です」

「手当って…ッ…!」
問い返す声は情けなく掠れた。
信じられないことにピ工ーノレの馬鹿息子が俺の首筋を舐め上げたからだ。
その不意打ちな舌の感触に思わずゾワリと体中の産毛が総毛立ったのを押し隠すように俺は身を捩る。
「て、手当ってショック…療法…、か?」
精神的ショックを与えることで体を活性化…?って!!そんな療法はお断りだからなッ!!
「ご冗談を」
ピ工ーノレは俺のツッコミを切り捨てると更に胸元の傷口に舌を這わす。
「う…くッ…」
傷の上だから、痛いはずなのだが不本意にも甘い痺れに体が疼く。
思わず洩れそうになった声を噛み殺し俺はピ工ーノレの舌が這う自分の胸元を凝視した。
すると、なんということでしょう?あの酷い状態の俺の体が匠の手に寄って…、じゃなくて!!
冗談みたいな話だが本当に傷がどんどん塞がっていくのだ。何だこの御都合主義漫画みたいな展開?
驚いて声も出ない状態の俺にピ工ーノレは穏やかに囁いた。
「父さんは傷口は舐めれば治る、とご自分でもよく言っておられるじゃないですか?」
「いや、でも…そんな原始的な方法で…、って!!ちょっと待て!!」
ピ工ーノレの手が下半身を覆うジーンズにかかって俺は慌ててピ工ーノレのおかげで動くようになった手でその手を抑え付けた。
うっかり思い出してしまったのだがピ工ーノレの唾液は強烈媚薬なのである。
道理でさっきから、舐められているだけなのに体が熱くなってくるはずだ。
「そこは、脱がさなくていいぞ?」
そんな凶器で、下半身の際どいところを舐められたら、堪ったもんじゃねぇ!!
しかし、必死の俺の気持ちなど知る由もないピ工ーノレは普段からは考えられない強気さで俺に迫る。
「駄目です。左足の付け根から折れています。出血も酷い」
父さんの傷は全て僕が治します。
真剣な瞳は息子としての義務感に燃えている。

ありがたい。ありがたいと思うべきなんだろうけど。
「親孝行の息子を持って、わしゃあ幸せもんじゃあ~~!!」と号泣すべき場面だと思うけども!!
「いや、でも」
「でも、ヒョウタンもありません!!」
多分、「ヘチマ」と言いたかったんだろうな、とかときどき間違えた日本語を覚えた外国人みたいな間違いをするピ工ーノレに心の中で一瞬ツッコミを入れてしまったのが命取りだった。
抵抗する腕の力が抜けた瞬間を逃さずピ工ーノレの馬鹿は俺のビンテージもののジーンズを紙切れみたいに簡単にビリビリと引き裂いてしまったのだ。ちなみにベルトもあっさり、すっぱり切れていた。
人間じゃないから、当然だが人間業じゃねぇ…。
「この馬鹿ッ!!お前は俺をパンツ一丁で家まで帰らす気かッ!!」
思わず動く方の足で蹴りを入れようとして俺はふと、足を止めた。

「お前、怪我してるのか…?」
ピ工ーノレの黒い服は肩口が僅かに裂けている。そこから覗く紅い、線。

「お恥ずかしいことですが少々焦りすぎてミスをしてしまいました」
大した怪我ではありません、それより父さんの傷の方が重大です、とピ工ーノレは柔らかく微笑む。
俺が知る限りピ工ーノレは史上最強の生物だ。
人類は、どんな力を持ってしてもこいつを滅ぼすことは出来ないだろう。多分、生身の体で戦闘機ぐらい破壊するだろうしピ工ーノレと「同類」であろう奴らも遠くピ工ーノレの力には及ばない。
そのピ工ーノレが傷を負っている。それはきっと俺を助けにくる為に無理をしたせいだろう。
こいつは何故か俺の為だけに、こうやって体を張るのだ。
俺はピ工ーノレに何一つ与えてやっていないというのに。

「お前、本当にどうしようもない馬鹿息子だな…」
俺は力なく呟いて、そっとピ工ーノレの傷口に舌を伸ばした。
そしてピ工ーノレが俺にしているように、その傷口を舐め上げる。
勿論、最初から分かっていたことだが俺が舐めただけではピ工ーノレが俺を治療するように傷口が塞がる訳もない。
「父さん…?」
驚いたような目を俺を見つめるピ工ーノレに俺は笑ってみせた。
「ははは、やっぱ治らねぇな」

俺も、お前を治せたら良かったんだけどな。
俺はこれまでピ工ーノレの種族と比べて力がなくて脆弱な存在の人間であることに引け目を感じたことはなかった。
「父親」の価値はそんなものでは図れないと信じていた。
だが、俺がこいつと「同じ」なら、こいつに迷惑をかけることもなく怪我をさせることもなかったのだと思うと、どうしようもなく情けない気分になってくる。

せめて傷くらい治せてやったら良かったのに。
そんな俺を暫く見つめた後、ピ工ーノレはゆっくり首を振った。
「いいえ、治りました」
見るとピ工ーノレの肩口の傷がどんどん塞がっていく。
自力で治しているのだろうが健気な息子に俺は苦笑した。
「お前…、俺にそんな力ある訳ねえだろうが?つーか、自分で治せるなら、さっさと治しとけよ」
「いいえ、僕を癒せるのは父さんだけです」
嬉しそうに微笑むピ工ーノレを見て俺は本当に自分でもどうかしていると思うが、とんでもないことを口にしていた。

「なぁ…、ピ工ーノレ。いっちょ、やってみるか?」
「やる、とは?」
って、そこははっきり言わなくても分かるようにならねぇと女に逃げられるぞ?馬鹿息子。
俺は苦笑しながら腕をピ工ーノレの首に回し、その綺麗な顔を覗き込んだ。
「セックス…、『性交』をだよ」
ピ工ーノレの望み、それは俺に「見ていて欲しい」という子供みたいな純粋な望みだったことを思い出す。
まぁ、純粋とは言え「僕の腕の中で僕を」見ていて欲しい、なのでヤルことはしっかりヤル訳だが。

…そんな簡単な望みなら、かなえてやってもいいんじゃねぇか?
どうしてか、そう思ってしまったのだ。

ピ工ーノレは俺の言葉に俺の顔を穴が開くほど見つめた後、口を開いた。
「人間は…追い詰められ死を間際に感じると、投槍になる傾向がある生物です。
大丈夫です、僕が保障します。父さんは死にません」
だから、気を確かに持ってくださいと真剣に言われて俺は大きく顔を顰めた。
「この阿呆ッ!!この俺が、そうそうあっさり死ぬ訳ねぇだろ?ンなことは自分でもよく分かってっつーんだよ!
お前…、『据え膳喰わねば男の恥』っていう全世界共通の男のマナーを知らねえのかよ?」
呆れたような俺の口調にピ工ーノレは真面目に応じた。

「こういう大切なことは、その場の乗りで決めることではありません。
それに、僕は、この瞬間だけ父さんを自分のものにしたい訳でもないのです。
もし、今父さんを抱けば父さんは正気に戻った後で僕から逃げていくかもしれません」
正直、俺は意外な気分だった。
「父さん、父さん」と人の迷惑も省みず俺に付きまとう馬鹿息子が内心、そんな事を考えていたなんて。
だけど、だけど…心配する方向が見当違い過ぎるぞ?馬鹿息子。

俺が大きく溜息を付いてピ工ーノレを睨み上げた。
「俺が自分で決めたことに後からネチネチ文句を付けるようなケチ臭い男に見えるのか?」
「いえ、父さんは誰よりも器の広いお方です」
分かってんじゃねえの。
多少気分が良くなって俺はニヤリと笑った。
「分かったら安心して来いよ?お前のチンコが八つ股だろうと牙付だろうとビビりゃしねぇし、逃げたりしねぇよ」
本当は出来れば、細くて短い方が痛くなくていいなぁ~、と思ったが父としてと言うよりは男として、そんな過酷な条件は押し付ける訳にはいかない。

「途中で止めることは出来ません」
そう言ったピ工ーノレの目の奥に紅い欲望の光を見て俺は少しだけ後悔したが、それも受け入れるしかないだろう。
それでもいいと思っちまったんだからな。
「気にするな、俺は子育ては放任主義でやるって決めてるんだ」

お前の思い通りにやれ、存分に。ニヤリと笑った俺を見てピ工ーノレは決心したようだった。
「分かりました」
あくまで丁寧に、礼儀正しい口調を崩さず、ほんの少し乱暴にピ工ーノレは俺に口付けてきた。
ゆっくり口を開き舌を受け入れて俺は目を細め、腕を伸ばしてピ工ーノレの頭を抱き寄せる。
まさか、この俺が男に抱かれる日が来るとも思わなかったが人生は色々ある。なんせ波乱万丈だからな。
どっちにしろ日曜日の朝には放送出来ない内容だが。
等と余計な事を考えているのを阻むように不意にピ工ーノレの指先が脇腹に滑った。
「うっわ!!おま、え…何、してんだよ…」
ただ単に脇腹を撫でられたのとは訳が違う快感に俺は思わずピ工ーノレの肩に爪を立ててピ工ーノレを睨みつける。
「何と言われましても…、父さんが気持ちいいほうが良いかと思いまして父さんの性感帯を正確になぞってみました」
1ミリもずらさずに、とピ工ーノレ。
クラクラと眩暈がした。頼むから人間の到達出来ないレベルの技を使ってくるのはやめてくれ。
「そういうのは止めろ」
こんなこと続けられたら、あの一撫でで俺は達してしまうに違いない。
そんな早漏みたいな恥ずかしいのはごめんだぞ!!
それに。
「感じすぎて、ぶっ飛んじまったらもったいねぇだろう?」
「……?」
不思議そうな顔のピ工ーノレに俺は小さく笑いかけた。
「息子が立派に羽ばたく瞬間を見逃したくねぇんだよ…」
父親として息子が大人になる瞬間はしっかり見たいじゃないか?なぁ?

見上げるピ工ーノレの後ろには青い、雲ひとつ無い空が広がっていた。
初めてが青姦とは、我が息子ながらワイルドな奴め、と心の中で突っ込みを入れてから、俺はピ工ーノレが俺を助けに来たときに言った言葉を思い出していた。
「なぁ、ピ工ーノレ…。後からキャッチボールでもしようぜ」
その言葉を聞いた瞬間、雄の目をしていたピ工ーノレは「息子」の目で俺を見つめ返した。
「はい」
嬉しそうな返事を聞きながら俺は目を閉じた。
青い青い空の下、息子とキャッチボールするのは、きっと楽しいに違いない。

_____父にキャッチボールをする体力が残っていればいいが。_______
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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ イママデオツキアイドモデシタ
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  • 原作は未読ですが、疑似親子萌えました!コミカルな文章も面白かったです。早速原作探してみます! -- 2015-02-16 (月) 01:23:10

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